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博多金塊盗 漏えい疑惑警官が調書 捜査関与否定の愛知県警発表と矛盾

2018年10月21日 03時00分 更新

記者:高田佳典

 2016年7月に福岡市のJR博多駅近くで7億6千万円相当の金塊160キロが盗まれた事件を巡り、主犯格の野口和樹被告(43)=窃盗罪で公判中=に捜査情報を漏らした疑いが持たれていた愛知県警の警察官の1人が、逮捕前の被告の供述調書や事件に関する捜査報告書を作成していたことが関係者への取材で分かった。愛知県警は9月、この警察官らが金塊事件捜査には関わっていないことを理由に「漏えいはなかった」との調査結果を発表したが、矛盾が生じた形だ。

 調書や捜査報告書の存在は、漏えい疑惑で調査対象だった警察官3人のうち少なくとも1人が金塊事件捜査に関与していた証拠といえるが、西日本新聞の取材に同県警は「個別具体の捜査については回答を差し控える」としている。

 この警察官は、福岡県警が17年3月2〜15日に野口被告らの携帯電話を傍受した際に名前が浮上していた。野口被告は公判で警察官の実名を挙げ「通信傍受の実施時期など捜査情報を教えてもらっていた」と主張。被告の弁護人によると、公判前整理手続きで検察側が開示した証拠の中に、この警察官が作成した供述調書や捜査報告書が少なくとも7通あったという。

 うち1通は、共犯とされる中垣龍一郎被告(42)が金塊事件を巡って指定暴力団山口組系の組幹部から恐喝されたと証言した供述調書で、17年1月19日付。中垣被告が金塊の取引情報を入手し、野口被告らに実行を持ち掛けたことを認めていた。この調書は同年5月20日に愛知県警が福岡県警へファクスで送信。その直後、両県警が被告らの一斉逮捕に踏み切っている。

 このほか、盗まれた金塊の実質的所有者である貴金属販売会社の男性経営者が、野口被告の知人に金塊ビジネスへの出資を持ち掛けた際の音声データに関する報告書もあった。

 愛知県警は9月20日、漏えいを否定した理由について(1)3人は捜査に携わっておらず情報を得る立場になかった(2)3人と接触した全職員を調べたが、捜査情報を提供した人間はいなかった(3)(被告の知人と)無料通信アプリLINE(ライン)などでのやりとりはあったが、事実と異なる部分があり個人の推測や一般論にすぎない−と説明。通信傍受についても「実施の有無も含めてコメントを差し控える」としていた。










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