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入管法審議、いばらの道 内容「生煮え」遅れる日程 法務省「苦手」根回し不足 与党から会期延長の声    

2018年11月09日 03時00分 更新

記者:古川幸太郎

 新たな在留資格の創設を柱とする入管難民法改正案の生煮えぶりが浮き彫りになり、早くも国会審議日程が狂い始めている。制度の根幹である外国人労働者の受け入れ分野や規模が詰まっておらず、政府は「精査中」と繰り返すばかり。「全体像が見えない」との野党の不満は収まらず、自民党は衆院での審議入りを当初予定の8日から13日に先送りした。来月10日までの今国会会期の延長もささやかれる。来年4月の導入を目指す政府だが、いばらの道が待ち受けている。

 立憲民主党が8日に行ったヒアリング。単純労働の定義、人手不足のデータ、日本語能力水準…。関係省庁への質問は73項目に上った。担当者が「持ち帰って検討する」と返答すると、議員からは「これじゃ、法案審査できない」と怒号が飛び交った。

 政府は在留資格「特定技能」を創設し、農業など14業種での受け入れを目指す。初年度は約4万人の受け入れを想定しているが、業種別の内訳などは不明確だ。山下貴司法相は「法案審査に資するよう近日中に示す」と述べるにとどめる。

 なぜ政府は来年4月の導入にこだわるのか−。法案審査を前にした10月下旬の自民党法務部会。準備不足が目立つ拙速ぶりを指摘する声に、法務省の担当者は思わず漏らした。「(安倍晋三)首相から『来年4月を目指して』と言われ、作業を急いでいる」

 ある公明党幹部は「官邸の意向などと軽率に言ってはいけない」とあきれる。

 そもそも法務省は根回しが苦手とされる。外国人の受け入れを単純労働分野にも広げる政策転換にもかかわらず、制度の詰めは成立後の法務省令に先送りしたため審議は紛糾。自民中堅議員は「官邸主導だから簡単に通ると思ったのが甘かった」と語る。

 山下氏の答弁にも懸念がつきまとう。首相は周囲に「(山下氏の)答弁は全く心配ない。大したもんだ」と太鼓判を押すが、元検事の山下氏は追及に興奮した様子で答弁し、野党からやじが飛ぶ場面も。公明党の山口那津男代表は「初めての経験で気負いがあるかもしれない。答弁の力量を早く身に付けてほしい」と注文する。

 13日からの法案審議が予定されているが、与党内からは「会期延長やむなし」の声も漏れる。政府高官は「安保法制や特定秘密保護法に比べたら難しくない。人手不足なので、誰も反対はできないでしょ」と語った。










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