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都市ロープウエー、福岡市長選の争点に 現職高島氏「渋滞緩和に必要」 新人神谷氏「暮らしにお金を」

2018年11月09日 03時00分 更新

記者:黒石規之、前田倫之


  • ロープウエー構想が浮上しているJR博多駅(手前)と博多港ウオーターフロント地区(奥)を結ぶ大博通り

 博多の大通りの上空をロープウエーが行き交う−。福岡市長選(18日投開票)で、博多駅と博多港エリアを結ぶロープウエー構想の是非が争点として急浮上している。現職の高島宗一郎氏(44)=無所属=が、博多港エリアで計画する大型再整備を視野に「渋滞緩和に必要」と導入を公約の目玉の一つに掲げたのに対し、新人の神谷貴行氏(48)=同、共産推薦=は「暮らしにお金を」と真っ向から対立。国内でも例のない都市型ロープウエーを巡る論戦は、地元財界も巻き込み熱を帯びている。

 「建設費は地下鉄より大幅に割安なのに輸送力は半分もある。輸送力やコストなどを比較して一番妥当だ」。高島氏は8日夜、同市中央区で開いた個人演説会で、ロープウエーの利点を力強く訴えた。

 すでに米ポートランドなどの先行事例を視察。昨年12月には、政治資金パーティーで「私の夢」として実現に強い意欲を示した。

 福岡市でロープウエー構想が浮上したのは3年前。市が公募した博多港ウオーターフロント(WF)地区の再整備に関する民間アイデアで、JR九州などが博多駅との約2キロを結ぶ交通手段として提案したのだ。

 福岡市はWF地区を博多、天神に次ぐ「第3の核」と位置付け、港湾の岸壁延伸などを進めてきた。クルーズ船の寄港は3年連続で全国最多となり、将来的にホテルや商業施設を誘導する大型再整備を進める計画だ。課題はアクセスの不便さ。現在の公共交通はバスに限られる。高島氏は「今でもイベント時は人が混雑し、渋滞緩和への期待は大きい」と構想の意図を語る。さらに「元気な福岡」の象徴として全国に発信したい考えだ。

 一方の神谷氏は4日の告示後、第一声で「ロープウエーはきっぱり中止し、そのお金を皆さんの暮らしと福祉に使う」と訴えた。

 市によると、海外の都市型ロープウエーの事業費は1キロ当たり13億〜64億円。仮に市が公設で事業化する場合には巨額の公費が必要とされる。神谷氏は「都心部ばかりではなく、生活地域の渋滞解消を」と主張し、高島市政を「開発偏重」と批判する。

 関係者の受け止めはさまざまだ。発案者のJR九州首脳は「整備費が安価かつ魅力的」と後押し。博多駅を起点とする新たな公共交通機関の拡大を歓迎する。一方、すでに同ルートには連節バス網も整備されており、地元企業幹部は「採算性などを含めて考えれば、バス専用道の方が現実的」と慎重論を語る。

 市議会でも「観光の目玉になり街の魅力が高まる」(高島氏に近い市議)と推す声がある一方で、「都市交通として使い勝手が悪いのでは。部品落下など安全面の不安もある」などと難色を示す与党市議もおり、賛否は割れている。










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