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特定技能どう見極める 筆記?実技?省庁の新試験手探り

2018年11月10日 03時00分 更新

 政府が来年4月の施行を目指す入管難民法改正案を巡っては、新たな在留資格となる「特定技能」を、どう見極めるかも明確になっていない。骨太方針では所管省庁が定める試験などによって確認するとしているが、介護や建設、漁業など受け入れを検討する14業種について、4カ月余りでの準備を迫られる各省庁からは早くも「制度の全体像も見えない中、新試験を間に合わせるのは難しい」と本音も漏れる。

 新たな在留資格は、相当程度の知識または経験を有する「特定技能1号」と、熟練した技能を持つ「特定技能2号」の二段構えで、それぞれに試験を設ける想定。日本語についても日常会話レベルを基本に、業種に必要な水準を求めるとしている。ただ14業種の大半で、筆記なのか実技なのか、誰が、どこで、どういう方法で確認するのか、決まっていない。

 産業機械製造業など3業種を所管する経済産業省のある担当者は「一つ一つの設問は業界側に用意してもらって、役所でチェックするというのが現実的な流れ」と言うが、当の業界団体からは「試験のことはよく分からない」「国の仕事では」と、国に丸投げの声さえ聞こえてくる。

 ある程度のイメージが見えているのは、本年度に国家戦略特区で農業支援外国人受け入れ技能試験を始める農業分野。農林水産省では、この技能試験を目安に仕組みを作ることを検討している。ただ同じ農水省の所管でも、外食分野では「技能実習制度の対象でもなく、参考にするものがない」(担当課職員)と、手探りの状態だ。

 そもそも各省庁が「来春には間に合わない」と簡単に口にするのは、技能実習生として3年以上の経験を積んだ外国人は「1号」の試験を免除するという“抜け道”を、政府が既に示しているからだ。

 ある省庁の担当者は「とりあえずは実習生を1号にスライドさせる。試験はその後。何より法務省が先に制度を示さなければ、具体的な仕組み作りなんてできない」と話した。 (田篭良太、塩入雄一郎)

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定住外国人との共生を探り議論 政財界と有識者初会合

 外国人の受け入れや共生社会のあり方を考える政財界や有識者らでつくる「外国人材の受入れに関する円卓会議」の初会合が9日、国会内であった。政府が来年4月を目指す新たな在留資格の創設に向けた課題をはじめ、日本語教育や生活支援策などについて意見を交わした。

 与野党議員、自治体首長、研究者、外国人の支援者らで構成。定住を前提に受け入れ促進を図り、多文化共生や受け入れに関する包括的な「在住外国人等基本法」(仮称)制定を目指す。

 初会合では、共同座長を務める「未来を創る財団」会長の国松孝次元警察庁長官が、社会の持続的発展に向けた外国人受け入れについて国民的議論の必要性を訴えた。法務省の佐々木聖子大臣官房審議官も出席し、技能実習制度と新制度との関連について「新資格は技能実習制度の拡大でも後継でもない。技能実習制度で発生した問題を再発させない仕組みにする」と語った。 (古川幸太郎)










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