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門司港駅新たな旅立ち 駅舎復元6年ぶり部分開業 大正風情利用客包む

2018年11月11日 03時00分 更新


  • 約6年ぶりに駅舎の一部で業務を再開したJR門司港駅=10日午前9時半ごろ、北九州市門司区

  • JR門司港駅の第61代松尾宜彦駅長。「駅の独自性を知ってもらい、街のにぎわいづくりに貢献したい」と意気込む

  • 開業時の姿に復元されたコンコース=10日午前9時40分ごろ、北九州市門司区のJR門司港駅

 来年3月の全面開業に向けて改修工事が進むJR門司港駅(北九州市門司区)で10日、工事が完了した駅舎1階部分の利用が始まった。工事開始以来、仮駅舎で行われてきた駅業務が駅舎に戻るのは約6年ぶり。1914(大正3)年の開業当時の姿に復元され、観光客や利用客でにぎわった。

 駅舎は、88年に鉄道の駅として初めて国の重要文化財に指定されたネオルネサンス様式の2階建て。改札前の1階コンコースでは、出札(しゅっさつ)室の窓口に取り付けられていた金網やシャンデリアを再現した。開業当時、1、2等待合室だった部屋は「飾り壁」などを復元し、みどりの窓口として利用する。

 始発列車の発車を控えた午前5時前、駅員と整列した松尾宜彦駅長(43)が「門司港駅の伝統と由緒ある歴史をこれからも守っていく」とあいさつした。真新しいレトロ風の駅舎には利用客のほか、朝から見学に訪れたり、記念撮影したりする人の姿も。同市八幡西区の主婦川村綾美さん(58)は「大正時代の内装だと聞いたが、逆にモダンな雰囲気がいい」と見入っていた。

 JR九州は2012年9月、建設から100年近く経過して老朽化が進み、耐震化も必要なことから改修工事に着手。レストランやギャラリースペースが入る2階部分を含めた全面開業は来年3月の予定。

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制服、ホーム、案内放送… 独自色「世界に誇る」

 「こんな貴重なタイミングで駅長に選ばれた。やらないかん、と身が引き締まりました」

 今年4月、42歳の若さでJR門司港駅(北九州市門司区)の第61代駅長に抜てきされた松尾宜彦さん。同駅の駅員だけが着用できる、金ボタンに詰め襟の制服姿で爽やかな笑顔を見せる。

 松尾さんは佐賀市出身で、1994年にJR九州に入社した。これまで博多駅や鳥栖駅など主要駅で勤務してきたが門司港駅は初めて。着任当初は他の駅にはない特徴に驚きの連続だったという。

 制服は通常のブレザーではなく、開業時のものを参考に2002年に導入された。レトロな雰囲気を大切にするため、通常はホームに並んでいるはずの自動販売機やベンチは一切ない。列車の発着を伝える自動放送もなく、駅員がマイクで案内する。

 平日昼間の利用客のおよそ8割は外国人観光客だといい、つたない英語で切符の購入方法を説明するなど苦労も多い。「さすが歴史的な観光駅だ」と実感する毎日だ。

 改修工事を終え、6年ぶりに駅舎1階部分での開業が始まる。地元の利用客からは「(開業は)まだか、まだか」と問われ、期待の高さをひしひしと感じてきた。

 駅舎の2階部分を含めた全面開業は来年3月の予定。イベントなどを通して国の重要文化財に指定されている駅の独自性を広くPRし、街のにぎわいづくりに貢献したい考えだ。

 「世界に誇れる駅にしたい」。制服の袖には、駅長を示す金色の刺しゅうの3本線が輝く。 (岩佐遼介)

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九州鉄道の起点 100年超える歴史

 1891年に九州鉄道(JR九州の前身)が、鹿児島線の起点駅として開設し、当初の名称は「門司駅」だった。石炭の積み出し港として門司港が発展するのに伴い、利用客が増加。駅舎が手狭になり、1914年に現在地に移転し、ネオルネサンス様式の木造2階建て駅舎が建てられた。関門海峡の渡船に直結した連絡通路が整備されるなど「九州の玄関口」として栄え、構内には、九州の鉄道の起点を表す「0哩(マイル)碑(ひ)」が設置されている。

 42年、関門トンネルの開通に伴って門司港駅に改称。88年には鉄道駅として初めて国の重要文化財に指定された。現役駅舎で重文に指定されているのは、門司港駅以外では東京駅のみ。

 現在、年間200万人以上の観光客が訪れる門司港レトロ地区の拠点となっている。2017年度の1日平均乗車数は5165人。










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