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広がる株主優待、個人投資促す 上場企業、過去最高の4割導入 自社製品、クオカードも 長期保有、株価安定狙う

2018年11月21日 03時00分 更新

記者:中野雄策


 株主優待制度を設ける上場企業が増えている。今年9月末時点で、全国の証券取引所に上場する企業の導入率は38・5%と、過去最高を更新した。自社の製品やサービスの提供が難しい業種にも広がる。個人投資家に長く株を保有してもらい、企業の知名度向上や株価安定につなげる狙いだ。

 大和証券グループの大和インベスター・リレーションズが調査結果をまとめた。東京証券取引所のほか、福岡や札幌など地方の取引所に上場する計3771社のうち、1450社が株主優待制度を導入。新たに始めた企業は106社と、昨年より12社増えた。調査を開始した1992年以降、増加傾向を維持しており、25年間で約6倍に増えた。

 これまでは、小売りや食品、農水産業などが多かった。最近はサービス業や製造業などが、自社の製品やサービスと関係がないクオカードやカタログギフトを提供するケースが増える。

 包装資材製造の大石産業(北九州市)は今年、株主優待を始めた。100株以上の株主に千〜3千円のクオカードを提供する。担当者は「全国的に株主優待が増える中、制度を設けないと不利になる」と説明し、制度導入後は「個人株主が増えた」と手応えを語る。

 同社を含め、福岡証券取引所だけに上場する企業でも増加傾向にある。単独上場する26社のうち、半数の13社が制度を設けている。

 背景には、2018年に改定された上場企業の行動指針「コーポレートガバナンス・コード(企業統治原則)」で、企業が株式を持ち合う政策保有株の削減を求めたことがある。持ち合い株の売却が進む中、個人投資家の長期保有を促進する流れが強まっている。

 このため、個人の長期保有を優遇する企業が増加。社会福祉や環境基金への寄付といった社会貢献型の優待も注目を集めている。

 一方、鉄鋼や鉱業、石油、石炭など導入が少ない業界もある。地場大手では、九州電力や西部ガス(福岡市)なども制度を導入していない。今後も「株主への還元は配当がベース」(九電)としており、業界や企業間での温度差は残る可能性がある。










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