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吹奏楽が盛んな福岡で生まれた「天神クラシック」

2018年11月25日 03時00分 更新

記者:木村貴之


  • 街角に漂う音楽に触れて立ち止まり、高校生吹奏楽部員たちの演奏に聴き入る市民ら=11月中旬、福岡市・天神(撮影・木村貴之)

  • 福岡市・天神の街角で「天神CLASSIC」のロゴが入った黄色のTシャツに身を包み、楽しそうに管楽器を演奏する高校吹奏楽部員

 11月中旬の週末、福岡市・天神の街角を歩いていると、心地よい音楽が耳に触れ、ふと足が止まった。デパート前広場の片隅の小ステージで、高校生らしき若い男女5人がクラリネットなどの管楽器を演奏。周りには既に人垣ができ、彼らの演奏に聴き入った。

 「天神クラシック」という名で今年始まったばかりのイベントだった。福岡県内の吹奏楽愛好家に参加を呼び掛け、天神の街角で生演奏をしてもらう企画。今年は高校吹奏楽部や市民楽団など約20団体・総勢約150人が参加し、デパートなど商業施設3会場で2日間にわたり、クラシックやジャズなど30分前後のミニコンサートを披露した。

 企画の趣旨が面白い。関係者いわく。「福岡は全国屈指で吹奏楽が盛んな県。商業施設が集積する天神での演奏は貴重な発表の場になり、幅広い世代の買い物客にとっても耳心地の良いアコースティックな音色は癒やしのBGMになる」

 では、福岡の吹奏楽はどのくらい盛んなのだろうか。シンフォニーホールがある天神の複合施設「アクロス福岡」に聞くと、こんな答えが返ってきた。「数値的なデータは持ち合わせないが、参考になるのは全日本吹奏楽コンクールの出場団体。中学、高校、大学、職場・一般の全4部門で、福岡の団体は毎年のように九州代表で出場している。こんな地域は全国的に珍しいでしょう」

 コンクールを主催する全日本吹奏楽連盟(東京)のホームページで10月にあった今年の全国大会結果を調べると―。中学の部は姪浜(金賞)と城南(銀賞)▽高校は精華女子と福岡工大城東(ともに金賞)▽大学は福岡工業大吹奏楽団(銀賞)▽職場・一般はブリヂストン吹奏楽団久留米(金賞)、西区市民吹奏楽団(銀賞)、春日市民吹奏楽団(銀賞)と、福岡から計8団体が出場、しかも優秀な成績を収めていた。出場団体数は、トップの埼玉(9団体)に次いで全国2位だった。

 ではなぜ盛んなのか。アクロス福岡は「環境に尽きるでしょう」と即答する。まずは福岡を本拠地に、創立65年の歴史を誇るプロ・オーケストラ「九州交響楽団」(九響)の存在。そしてアクロス福岡やマリンメッセ福岡、福岡市民会館など演奏ホールも身近にあり、吹奏楽に触れる環境は充実している。

「天神クラシック」でアドバイザーを務め、出演者らに演奏指導していた織田浩司さん(右)=福岡市・天神(撮影・木村貴之)
木村貴之(きむら・たかゆき)<br />
1994年から西日本新聞記者。趣味は釣りとエレキギターの手入れ。好きな映画は「椿三十郎」「八つ墓村」「ナチョ・リブレ」。音楽はレッド・ツェッペリン「貴方を愛しつづけて」、寺井尚子「ジャズ・ワルツ」、里見洋と一番星「新盛り場ブルース」









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