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qBiz 西日本新聞経済電子版

ユーチューブなぜ成長? アップルの始まりは? 共同創業者が福岡で語った成功体験と起業家へのアドバイス

2018年12月11日 03時00分 更新

記者:三重野諭


  • 冒頭で握手を交わすユーチューブの共同創業者、チャド・ハーリー氏。イベントは市のスタートアップ支援施設「福岡グロースネクスト」が、高校生や大学生、起業家など若い世代に起業や経営について学んでもらうイベントの一環だった

 ユーチューブの共同創業者チャド・ハーリー氏と、アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏が6日、福岡市のアクロス福岡に新たにオープンしたコワーキングスペース「fabbit Global Gateway」で講演した。ともに福岡市を訪れたのは初めて。超満員の会場で語った創業のストーリーや後進への助言など、東京や大阪にもネット中継された講演の一部をレポートする。

創業1年半後の売却価格は1850億円
チャド・ハーリー氏

 大学を卒業して、PayPal(ペイパル=オンライン決済サービスの会社)がわずか10人の時に入社した。ドットコムバブルの時だった。eBay(イーベイ=ECの会社)に売却されるまでが2年半ぐらいかな。売却されたときの従業員は500人ぐらい。イーベイは数千人、大手企業だった。

 2年ぐらい休みをとって次に何をやりたいか考えた。ペイパルで(一緒に働いた)スティーブ・チェンと再会した。彼はフェイスブックにいたけど、ユーチューブの起業に誘った。

 当時、すでに画像の共有サービスはあったが、動画共有サービスはなかった。動画のプラットフォームを作ろうと、ホワイトボードにスケッチした。ビデオプレイヤーやコメント機能とか、関連動画を表示するとか、いろんなアイデアを出しあった。「人生の大半の時間を動画で台無しにすることができるね」なんて話してた。

 Windows Media PlayerやQuickTime、動画プレーヤーはいろいろあるけど、シームレスなものがなかった。ただ98%のブラウザにはFlashがある。ダウンロードする必要がなく、シームレスに使えるという点が、ユーチューブが成長する理由になった。動画をメールで共有、ウエブに埋め込むこともできた。Slashdot(スラッシュドット=テック関連のニュースサイト)で注目を浴びたことも、成長を加速させた。

 資金調達はシリコンバレーのアイコン的な会社、Sequoia Capital(セコイアキャピタル)からだった。最初は収入ゼロで、赤字垂れ流し。ほとんどは給料に消えた。サーバーなどのインフラ代はそんなに高くなかったが、新規参入されないように「費用がかかる」とほらを吹いていた。

 重視したのは「成長」だ。アマゾンのような大企業でも最初は何年も赤字。利益よりも視聴回数を重視して、シェアを獲得した。最初は「1日100万ビューあればすばらしい」と思っていたが、簡単に到達した。伸びても1日3千万ビューだと思ってたが、インフラを整えると、やすやすと超えた。今は一日50億ビューになっている。

 グーグルからは最初は広告のパートナーシップの話があり、関係ができていたが、2億ドル(約220億円)の買収オファーが来たときは拒否した。上場したいと思っていたし、売却するとしても、もっと良いものを作ってからだと思っていた。

 起業1年半後にグーグルに売却した価格は16億5000万ドル(約1850億円)。難しい決断だった。私たちは67人しかいなかった。もっとインフラや人が必要だった。売却が生存する唯一の道だと思った。

ユーチューブの共同創業者、チャド・ハーリー氏
アップル共同創業者のスティーブ・ウォズニアック氏









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