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豊かな海の幸、漁色文化が息づく土地柄 北九州、魅力探し・データ(5)

2019年01月14日 03時00分 更新

記者:米村勇飛


  • 小倉名物の「ぬか炊き」は市民のソウルフード。旦過市場の専門店経営者は「年の瀬が一番、忙しい」と語る

 昨年末、正月準備の買い物客でにぎわう旦過市場(北九州市小倉北区)。人気の一つがイワシやサバで作る小倉名物の「ぬか炊き」だ。

 「北九州人は本当に魚好きが多い。特に青魚を好むようだ。400年以上愛されているぬか炊きがその証拠ではないだろうか」。ぬか炊き専門店として人気の「ふじた旦過本店」(本社・門司区)を営む藤田崇秀さんはこう考える。常連で小倉北区の60代女性もうなずき、「東京にいる息子が帰省する時は昔から用意している」と、ソウルフードであることを認める

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 データも「北九州人の魚好き」を裏付ける。

 全国の県庁所在地と政令市の計52都市を対象に、総務省統計局が行った家計調査(2015〜17年平均)によると、北九州市は青魚を中心に魚介類の「いわし」や「さば」などの5項目で購入金額と消費量が20の政令市でトップ。特に「いわし」は全国3位の1311円を支出し、同2位の1397グラムを消費した。

 全国平均は購入金額638円、消費756グラム。福岡市の874円、947グラムに比べてもイワシをよく食べていることが理解できる。生鮮魚介全体の金額でも北九州市は5万3369円で富山市に次いで全国2位と魚食文化が息づく土地柄といえそうだ。

 北九州市「食の魅力創造・発信室」の仰木雅也さんは「荒い外海の響灘、流れの速い関門海峡、穏やかな豊前海という、性格が異なる海に囲まれている。アジやサバ、タイ、カキなど魚種が豊富で、日本屈指の豊かな漁場だ」と胸を張る。

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 豊富な海の幸をもっとアピールしようと、昨年6月には、地元釣り具メーカーを中心に「北九州釣りいこか倶楽部(くらぶ)」がスタート。遊漁船などと連携して国内外から訪れた釣り客に、魚の調理や食事、市内の宿泊までセットにしたトータルプランを提供している。

 同倶楽部事務局は「参加者の45・9%は関東や東アジアなど九州以外から。関門海峡はシケにも強く、釣果が期待できることから、遠方のリピーターも増えてきた」と話す。動画投稿サイトのユーチューブでも紹介され、人気が拡大したという。

 行政も魚食文化をPR。市は市内の有名すし店の店主2人を市観光大使に任命したほか、若手漁業者を対象に「ピカイチ漁師認定事業」を開始。食関連のイベントなどで近海の豊かな漁場や食文化の発信役を養成する。

 「地理的優位に加え、アクセスの良さもある。海の幸はまだあまり知られていない北九州のセールスポイントだ」。仰木さんは確信する。










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