ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

福岡スタイル

一覧ページへ

昼は中華「新生飯店」、夜はもつ鍋「楽天地」 福岡・天神で“リレー営業”40年 都心再開発の片隅に残る「昭和」

2019年01月10日 11時00分 更新

記者:木村貴之


  • 「北京料理 新生飯店」店主の足立楽友さん(右)と妻英子さん。「天神の街は猛スピードで変わり、今後も変わる―」

  • もつ鍋専門店「楽天地」店主の水谷寿さん(右)と長男崇さん。「新生飯店とのリレー営業は続けたか。お客も望んどるし」

  • 新生飯店と楽天地が同居するビルの隣で進む「天神ビッグバン」第1号の再開発ビル建設工事=昨年12月下旬、福岡市・天神


 まさに一心同体の両店。でも、事業展開は対照的だ。楽天地はもつ鍋を博多名物に育てた先駆けとなり現在、8店舗、従業員約100人にまで事業を拡大。04年、長男崇さん(48)が銀行マンを辞め、父と母多美子さん(73)を支える。

 新生飯店はこのビルのみの営業で、従業員は足立さんと妻英子さん(60)、約40年前からパートで働く女性(82)の3人。長男(29)と次男(25)は会社員で、英子さんは「今のところ、2人とも店を継ぐ気はないみたい」と話す。

 両店がタッグを組んで40年。天神は大きく様変わりした。商業集積が進み、76年には天神地下街が開業。81年、福岡県庁と県警本部が博多区に移った後も、商業施設の新規出店や増床が続いた。現在、両店が同居するビルの北側では、ビッグバン第1号となる地上19階建ての再開発ビルが着工し、20年度に完成予定。イムズは営業を21年度に終了し、建て替えることが発表された。ほかにも再開発計画が動き、用地の買収交渉が進む。

 しかし、両店主によると、現時点でビルの解体や立ち退きなど表立った話はない。足立さんは「天神の街は猛スピードで変わり、今後も変わる。時間が止まっとるうちは、ついていけるやろか」と物憂げに語るが、水谷さんは「リレー営業はできる限り続けたか。お客も望んどるし」。両店の常連という同市中央区の団体職員男性(41)が熱く語る。「昼と夜の味も、店内の人情も、路地裏の景色も、昔と変わらないビル。そんな空間が新しい街並みに生き残るのも天神の魅力では―」

昼は「北京料理 新生飯店」、夜はもつ鍋専門店「楽天地天神本店」として“リレー営業”を続ける飲食ビル=福岡市・天神(撮影・木村貴之)
新生飯店の看板メニューの「皿うどん」(上)と「ちゃんぽん」。ともに値段は消費税導入の平成元(1989)年から変わらない580円(税込み)
〈上〉ニラの山盛りがトレードマークの楽天地のもつ鍋〈下〉新生飯店との同居で生まれたというシメのちゃんぽん









特集 qレポートの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事