ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

「アビスパは中小企業」再建途中、社長の決意 変わらぬために、変わる今季

2019年01月29日 03時00分 更新

記者:三重野諭


  • 必勝祈願で福岡市の筥崎宮を訪れたアビスパ福岡の選手やスタッフ=1月19日

  • インタビュー終了後、慌ただしく会社を出る川森氏

就任時、スタイルも経営理念も浸透せず

 ―経営面など、クラブの当面の目標は

 J1クラブの平均の売り上げは約40億円で、私たちにはほど遠い。倍にしなきゃいけない。億単位で増やさないといけないので、発想を変えていかないと、と思っています。年商を上げないと、20年間ほぼ手つかずの練習環境も自分たちでは改善できません。クラウドファンディングでトレーニング機器、治療機器を導入させてもらったりしていますが、まだまだ再建の途中です。

 (2014年以前の)クラブの経営危機を経て、(前任の)井原正巳監督と僕はクラブ運営にご縁をいただきました。その時に「アビスパのサッカースタイルはこうです」というはっきりしたものはありませんでした。

 経営理念、経営方針も社員が理解している感じを受けませんでしたので、AGA(地元経済界を中心とした支援組織)の幹部や地域の方々の助言をいただきながら、手探りの中でいろいろと作り上げてきました。

 井原さんは新しい地で、初めての監督業でしたが自分でいろいろ試行錯誤しながら、J1にも連れていってくれました。J2では必ず上位争いをするチームに育ててくれました。ものすごく感謝しています。

 これからは、「アビスパとしてのスタイル」を示す時期だと思います。それに合う監督、選手に来てもらって、日々のトレーニングから掲げたスタイルを示していく。アビスパ(スペイン語で「クマバチ」)の名前の由来にあるのは「多様なグループ攻撃」「統制力」「集団行動性」。相手にボールを回されて追っかけるシーンよりも、自分たちが主導権をにぎるスタイルです。

 その「アビスパ」という名前の意味に立ち戻って、表現していくことが、プレーでもクラブとしても大事ではないかと思っています。アカデミー、スクールでも一貫して「アビスパスタイル」という表現をもっと強くしていきたいです。トップの試合で主導権を持ったスタイルをお見せできれば、成績にも集客にも、DAZNやテレビでの視聴にもつながるんじゃないかと思っています。

■■■■■■■

 「(今季は)アビスパの第二ステージ。監督が変わったということもあるので、アビスパの変わらぬ戦い方というものをこれから先、みなさまにお示しをしていこうというステージ」

 川森氏は新体制発表会の冒頭でこう強調した。アビスパは変わらぬスタイルをつくり上げるために、今季からは大きく変わることを選んだ。少数精鋭の体制、イタリア式の体力分析など、新監督のもとで既に変化が現れている。注目していきたい。


かわもり・たかし 東京都出身。2003年にアパマンショップネットワーク(現APAMAN)に入社。14年9月にAPAMANグループによるアビスパ福岡への出資に伴い、社外取締役に就任。APAMAN常務取締役、あるあるCity社長兼任で、15年3月からアビスパ福岡社長。身長183センチ。
新体制発表会で、ファビオ・ペッキア新監督(右)と握手を交わす川森敬史社長









特集 qインタビューの最新記事



そもそもqbizとは?

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事