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玄海原発2号機廃炉決定 稼働38年 安全対策施設用地なく 九電社長、地元に説明

2019年02月14日 03時00分 更新


  • 廃炉が正式決定した九州電力の玄海原発2号機(手前)。奥は1号機=2018年3月、佐賀県玄海町(本社ヘリから)



  • 玄海原発2号機の廃炉について説明する池辺和弘社長=13日午後7時10分ごろ、佐賀市の九電佐賀支社(撮影・古瀬哲裕)

 九州電力は13日の取締役会で、玄海原発2号機(佐賀県玄海町、出力55万9千キロワット)の廃炉を正式決定した。稼働から40年の運転期限が2021年3月に迫り、最大20年間の運転延長のために必要なテロに備えた対策施設の設置スペース確保などが難しいと判断した。

 池辺和弘社長は同日、佐賀県庁を訪れ、山口祥義知事に「新規制基準適合のため、対策にあたっての敷地活用の制約をはじめ、再稼働した場合の残存運転期間などを総合的に勘案した」と廃炉を決めたことを報告。山口知事は「廃炉作業中の安全対策について万全を期してほしい」と要請した。池辺社長は立地する玄海町と、同県唐津市も訪問し、首長に報告した。

 玄海2号機の廃炉費用の見積額は約365億円。今後、廃炉に向けた廃止措置計画を策定して国に提出、認可が得られれば廃炉作業を進める。廃炉期間は未定だが、出力が同規模で15年に廃炉を決めた玄海1号機は約30年を予定している。

 玄海2号機は1981年3月に稼働。2011年1月に定期検査に入って以来、運転を停止している。再稼働して運転期間を延長する場合は、運転期限の1年前の20年3月までに国に申請する必要があった。

 運転延長には、東京電力福島第1原発事故後の新規制基準に基づいてテロに備えた特定重大事故等対処施設(特重施設)などの整備が必要。九電は再稼働した玄海3、4号機用に設ける特重施設との共用が難しく、単独での建設も十分な用地確保が困難と判断した。

 九電が再稼働済みの玄海3、4号機(各118万キロワット)と川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市、各89万キロワット)に投じた安全対策費は計9千億円超。九電は4基に比べ出力が小さい玄海2号機の安全対策費の試算を明らかにしていないが、同様に巨額の対策費がかかるとみられていた。 (具志堅聡、下村ゆかり)


再稼働審査の合格証に誤記 原子力規制庁

 原子力規制委員会が、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)の再稼働審査で2017年1月に決定した合格証「審査書」に誤記があったことが13日、分かった。規制委の同日の定例会合で報告され、修正を認めた。審査書は、電力会社の安全対策全般を事務方の原子力規制庁の担当者らが審査で妥当かどうか議論してまとめたもので、規制委の委員が会合で決定すると審査合格となる。

 2基は18年3〜6月に再稼働済みで、規制庁は「審査結果に影響はない」としている。

 規制庁によると、漢字の誤りのほか、地震対策での地下調査の深さについて「3015」メートルとすべきところ「33015」メートルとするミスが判明。九電からの申請内容を審査書へ転記する際に間違ったという。


「安定供給支障ない」 九電・池辺社長一問一答 川内1号機延長検討、安全運転が前提

 玄海原発2号機(佐賀県玄海町)の廃炉を決めた九州電力の池辺和弘社長は13日、佐賀市で記者会見し、決定の背景や今後の見通しなどを明らかにした。会見の一問一答は次の通り。


 −廃炉を決定したが、安定供給上の支障は。

 「私たちが考えている需要では安定供給上の支障はない。12月には長崎県松浦市で出力100万キロワットの石炭火力発電所が運転開始する。さらに昨今は電力の取引市場が整備されているのでそこも活用する」

 −東京電力福島第1原発事故がなければ、九電の原発6基体制は続いていたと考えるか。

 「事故が起きたことを前提にどうしていくかを考えていくべきだ。私の中で大事な問題は地球温暖化をいかに防止するか。そのためには二酸化炭素(CO2)を出さない原子力や再生可能エネルギーがある。原子力をきちんと維持していくのが電力事業者の務めだと思っている」

 −今回、採算性の面はどのくらい検討したか。

 「粗い形では検討しているが、例えば安全対策費がいくらかかるのかを計算するとなると、もっと時間がかかり、いろいろな検討が必要だ。その細部を詰めているわけではなくて、少なくともスペースの問題が駄目だったら、駄目だというのが私の結論だった」

 −川内原発(鹿児島県薩摩川内市)3号機の計画や1号機の運転延長は。

 「今のところは川内1、2号機、玄海3、4号機をしっかりと安全、安定で運転していくことが先決だ。川内3号機の話や、川内1号機の運転期間延長については、その後の話だ」

 「(原発4基体制は九電にとって)欠かせないものだと思っている。川内1号機(の運転期限の40年)は2024年なので、それまでに40年を超えても運転できると皆さんに安心してもらわなければいけない。まだしばらく時間があり、そこで検討したいと思っている」 (具志堅聡、石田剛)










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