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アルミ缶夜の争奪戦 外国人暗躍、ホームレス不満 福岡市収集ルポ 記者脅し「社長はヤクザ 生きて帰れないよ」

2013年12月12日 03時00分 更新


  • 荷台に囲い板を取り付けたトラックで資源ごみを集めていた女性を注意する福岡市の委託業者=福岡市

 アルミ缶など収集前の資源ごみの持ち去りが九州各地で後を絶たない。かつては生活の糧に換金するホームレスが大半だったが、近年はアルミ価格の上昇で外国人が組織的に持ち去るケースも出てきた。自治体にとって資源ごみは貴重な収入源だけに、禁止条例の制定など対策に躍起だ。福岡市の夜の街角で繰り広げられる“攻防”を追った。

 午後8時すぎ、福岡市中央区の住宅街。マンション前に軽トラックが止まった。高さ約2メートルの囲い板を取り付けた荷台に、アルミ缶などが入ったポリ袋がうずたかく積まれている。一見、市の収集業者。通り過ぎる人は気にも留めない。

 20代ぐらいの男性が降りてきた。Tシャツに作業ズボン、軍手にヘッドライト。集積所からポリ袋を無造作につかみ出し、ガシャンと荷台に放り込む。

 声を掛けると中国人だった。「アルバイトで働いている」。時給700円で1日数時間。9月から週2〜3回、街を回っているという。どこに運ぶのか聞いても「車を社長に返せば終わり。その先は分からない」。雇用主は? 就労ビザは持ってる? 「関係ないよ。社長は日本のヤクザ」。顔が次第にこわばった。「社長が来たら、あなた生きて帰れないよ」。すごむと、車で去っていった。

 この夜、持ち去り行為は街のそこかしこで行われていた。「ほかに仕事がないから仕方ない」。数百メートル離れた家の前で、言葉を濁したのは別の中国人のカップル。一晩で軽トラックの荷台を満杯にして業者に持ち込むと8千円ほどになるという。

 自転車に縛り付けた袋にアルミ缶を詰め込むホームレスの男性(60)もいた。「最近はごっそり持ち去られて困る。自分にとっては貴重な収入源なのに」

 別の日、市から委託された警備会社のパトロール車に同乗した。「中国系、東南アジア系、南米系。もちろん日本人もいて争奪戦になっている」と男性社員。

 ポリ袋を車に積み込む東南アジア系の女性2人組がいた。男性社員が注意すると、女性は「もうしません」と平謝り。ところが10分後、別の集積所でその女性と“再会”した。男性社員はため息をついた。「毎晩、同じことが続いている」










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