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【わが社のアジア戦略】寺松商店 高まる古紙需要で商機拡大

2014年01月30日 03時00分 更新

記者:永松英一郎


  • 「アジアでのビジネスの可能性は無限大」と語る寺松商店の寺松一寿専務(左)

 段ボール、新聞紙、チラシ、雑誌…。福岡県久留米市の事業所には、さまざまな古紙が重さ約1トンの塊に圧縮・梱包(こんぽう)され、うずたかく積まれている。家庭や事業所で邪魔者扱いされる古紙だが、ここでは国内外に出荷される立派な製紙材。「特に海外では、品質の高さが喜ばれています」。寺松一寿専務(37)が笑顔で胸を張る。

 福岡県のほか大分、宮崎、鹿児島県などにも営業所を構える古紙回収・卸売業の老舗。リサイクル意識の高まりなどで増大した回収量を国内メーカー向けだけでさばききれなくなり、中国向け輸出を本格的に開始したのが2001年。今では韓国、台湾、タイ、ベトナムなどにも輸出先を広げ、会社で取り扱う古紙の約半分が海外向けだ。

 「アジアでは急速な経済発展で紙の生産量が急増しており、古紙の需要が高まり続けている。ビジネスの可能性は無限大だ」と寺松専務。日本でしっかり分別回収された古紙は、上質な紙の材料になるため、海外では引く手あまた。需給バランスを調整するために始めた海外輸出だが、今では会社の成長戦略を支える事業分野に育った。

 しかし、貿易には利害調整や契約をめぐるリスクがつきものだ。中小企業の場合、商社などに取引先を仲介してもらうのが一般的だが、「うちは現地業者との直接取引にとことんこだわっている」という。信頼関係を構築するため、社長や役員が積極的に現地に足を運び、取引先と酒を酌み交わす。お互いに顔が見える関係が安心感につながると考えるからだ。

 古紙業界では、中国向けを中心に輸出量が増える裏側で、国内で発生する量が不足しがちなことが課題になっている。それだけに、寺松専務は「古紙をベースにさまざまなことに挑戦したい」と力を込める。今後はこれまで培った輸出ノウハウを生かし、古紙以外の商品を取り扱うことも検討する。

寺松商店 福岡県久留米市。1933年に稲わら商として創業。古紙取扱量は年間約25万トン。2013年6月期の売上高は四十数億円。従業員150人。









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