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小さな町に5年間で移住者100人超! 「ローカル」の新常識

2014年10月15日 03時00分 更新

記者:下野弘樹氏


  • 下野弘樹氏 (まちとひとの未来発明家/Future Studio 大名+代表) 東京でNPO支援のベンチャー企業を経て2011年より福岡でフリーランスとして独立。 「まちとひとの未来の発明」をテーマに、プランニング・ディレクターやワークショップのファシリテーター、教育系社団法人の理事など、複数の肩書きで活動。天神のオフィスビルにて多分野の若い世代が集まるクリエイティブな活動拠点「Future Studio 大名+」を運営しながら、企業やまちの課題に対して新しい視点から創造的な アイデアを発想し、小さく生んで大きく育てていくのが信条。

下野弘樹氏(Future Studio 大名+代表)

 私が全国に自慢したくなるローカルが福岡にはある。

 それは移住ブームの糸島ではなく、福津市津屋崎。ここでいう、ローカル=地域を厳密に定義はしないが、都市に対して反意語の意味合いで人口減少や過疎化など課題を抱える市町村としておく。

 特に震災以降、地方への移住がトレンドになっている。その中でも福岡は人気都市ランキング上位の1つだろう。

 「福岡移住計画」をはじめ、福岡R不動産が2011年にスタートしたトライアルステイも筑後、上毛、そして今年は糸島へと広がっている。最近かなり注目度を上げている糸島だが、糸島市内への移住を考えている人を対象に、住宅を貸し出して滞在してもらう糸島トライアルステイに、定員の11倍にあたる111組の応募があり、地域情報紙の企画で「福岡県内で住みたい町ナンバーワン」に選ばれた人気ぶりを証明することとなった。さらにブランド戦略もしっかりと組み立てられている。

 では、糸島のように地域資源が豊かではない地域はどうすればいいのか?


(津屋崎の風景)

 津屋崎は目立った地域資源は少ないかもしれないが、人を惹きつけてやまない魅力がある。その点について、NPO法人地域交流センター津屋崎ブランチ(http://1000gen.com/)の活動と、その代表である山口覚さんに注目して考えてみたい。

 まず簡単に津屋崎のまちのことを紹介したい。2004年時点で人口は約1万4000人、05年に福間町と合併して福津市となる。津屋崎地域の中でも特に津屋崎千軒と呼ばれる一帯は漁港や風情ある町並みなど、歴史文化を色濃く残している。そしてそこに津屋崎ブランチはある。

 津屋崎ブランチの活動を先に説明すると、まちの永続のために、移住支援事業をはじめ、空き家を旅館や住まいに再生する古民家再生事業、新住民と元々住んでいた地元住民との交流をはかる学習交流事業、月に3万〜5万円を稼げる仕事を伝授する起業支援事業など、津屋崎を元気にするための事業を行っている。

 まず、移住支援事業に関して山口さんは戦略として明確にターゲットを「子どもが2〜3歳ぐらいになる前の若い夫婦」と設定していることは前提として挙げておく。そして09年10月〜14年8月末現在、津屋崎ブランチを介した移住者は下記のようになる。大半が、関東に住んでいた30代夫婦+1〜4歳の子持ち世帯で、見事に絞り込んだターゲット通りになっている。

・09年10月〜11年3月→9組17人
・11年 4月〜12年6月→23組62人
・12年 7月〜14年8月→17組29人
※NPO法人地域交流センター津屋崎ブランチ調べ

 上記以外にも、上記の移住者を介して移住した「第2期移住者」が100人程度いると推測されている。さらに、テレビ・新聞広告を見て来た「第3期移住者」はその数倍いると思われ、この5年で旧津屋崎町エリアの人口増加数は1千人を超えている。

 なぜこの小さなまちにこれだけの注目が集まっているのか? どんな魅力があるのだろうか? 津屋崎ブランチの取り組みと山口さんの存在から感じた3つのローカルの新常識を紹介したい。これからのローカルの未来はどうなるのか。津屋崎から見えてきたローカルの新常識とは何なのか。見えてきたキーワードは複業、黒子、風と土、発明


■仕事がなければつくればいい。










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