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《酒宴》とりあえず「豚バラ10本」が基本

2016年03月11日 03時00分 更新

記者:吉武和彦


  • 博多の伝統料理として人気の水炊き

  • 皿に並ぶ左側5本が福岡で人気の豚バラ。ざく切り生キャベツもついてくるのが定番だ

  • 福岡で人気が高い「もつ鍋」

  • こちらは記者がつくったもつ鍋。家庭でも人気で、ニラとキャベツがスープの脂を吸って美味

■「味ぽん」の原点、ここにあり

 福岡で「一杯やろう」という時の3大名物を挙げると、もつ鍋、水炊き、焼き鳥。それぞれ他都市にはない特徴がある。

 鍋の地域性を物語るデータがある。エバラ食品工業(横浜市)が札幌、東京、名古屋、大阪、福岡の男女計1040人に行った調査(複数回答、2011年)。1年間に食べた、または食べる予定の鍋を尋ねたところ、「もつ鍋」が福岡は53・8%を占める圧倒的人気で、他都市を引き離した。

 スープは「しょうゆ味」と「みそ味」の大きく二つ。ニラとキャベツを大量に入れ、「ヘルシー」として1990年代には全国的なブームになった。福岡での人気は今も衰えていない。最後はちゃんぽん麺を入れるのが主流だ。

 郷土料理で名高い鍋は「水炊き」。大阪でも人気だが、スープが違う。昆布だしが一般的な関西とは違って、福岡は鶏がらや骨付き肉を煮込む。「鶏と水と塩だけ」(博多水炊き「とり田」)という店もあるほど。食前に湯飲みで味わうのも独特の慣習だ。

 ちなみに、鍋に欠かせないミツカンの「味ぽん」は博多の水炊きが原点。ミツカンホールディングス(愛知県)によると、「7代目社長が料亭で食べた『博多水炊き』のぽん酢に魅了されたのが開発のきっかけ」という。

■キャベツは「お通し」じゃない

 焼き鳥店で「とりあえず」と頼むのは、ビールと豚バラが定番。通は「バラ」と注文する。福岡出身の芸人、博多華丸はテレビ番組で、最初の注文は「豚バラ10本が基本」と語っている。

 なぜ、福岡では鶏ではなく豚バラが「主役」なのか。最近は関東でも置いている店があるが、あくまで脇役だ。

 「戦国焼鳥家康」(福岡市)の大島静喜社長(80)は「バラももつも大陸の食文化だった。それを戦後、博多港に集まった中国からの引き揚げ者たちが広めた」と振り返る。福岡県内で展開する12店舗でも「1番人気は豚バラだ」と言う。

 もう一つの定番が、ざく切りの生キャベツ。「お通し」のように、焼き上がりを待つ間に出てくる。酸味のあるタレがかかっていて、口直しにもちょうどいい。間違っても、盛られたキャベツを見て「頼んでないよ」とは言わないように。










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