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ロッテ「創業以来、最大の危機」に 不透明資金への捜査が本格化

2016年07月03日 03時00分 更新

記者:曽山茂志


  • ソウル市南東の遊園地「ロッテワールド」の隣接地で建設中の第2ロッテワールド。計画当初は空軍が反対していたが、李明博前政権時に許可が出た(ソウル市)




 【ソウル曽山茂志】日本と韓国で事業を展開するロッテグループが、「創業以来最大の危機」(中央日報)に直面している。経営権を巡るオーナー一族間の激しい対立を端緒に、グループ内の不透明な資金の存在が浮上。韓国検察が大がかりな捜査に着手した。李明博(イミョンバク)前政権との癒着も指摘され、捜査の行方に大きな関心が集まっている。一方、日系の巨大財閥に対する韓国国民の不信感に乗じた国策捜査との見方もある。
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 ◇創業者執務室まで

 「携帯電話の電源を切って、全部渡してください」−。6月10日午前。ソウル中心部のロッテホテルに、韓国検察の捜査員たちが一斉に強制捜査に入った。

 ぼうぜんとする社員たちから携帯電話を取り上げ、パソコンにUSBメモリーを接続して資料をコピーした。ホテル新館34階にある創業者、重光武雄(韓国名・辛格浩(シンギョクホ))氏(93)の執務室にも踏み込んだ。だが、そこにあったのは空の金庫だった。

 韓国紙、中央日報は強制捜査の様子を生々しく伝えた。同紙などによると、同日はホテルなど関係先17カ所に捜査員約200人が投入され、トラック7台分の資料を押収したという。

 ◇李政権時に急成長

 ロッテグループをめぐっては、系列会社間の取引を通じて日本円で数億円の簿外の裏金をつくった疑いが持たれている。

 検察は、背任や横領容疑があるとみている模様だ。韓国メディアは、李前政権に対する贈収賄疑惑に発展する可能性も指摘している。

 同グループは10年以上前からソウル南部に高さ555メートルの超高層複合商業施設「第2ロッテワールド」を建設する計画を進めてきたが、軍が近くの軍用空港の離着陸コースに当たるとして反対。金大中(キムデジュン)、盧武鉉(ノムヒョン)政権は一貫して認めなかった。しかし、李前政権は空港の滑走路の方向まで変えて建設を許可。施設は今年末に完成予定だ。

 ほかにもビール製造業への進出などで、李前政権が有利な許可や制度変更を重ね、「破格な恩恵を受けた」(聯合ニュース)。その結果、李前政権発足前の2007年に40兆ウォン(約3兆5千億円)余りだったグループの資産規模は12年に80兆ウォンを超え、財閥5位に成長した。

 財閥事情に詳しい経済人は「(1997年の)経済危機で伝統的な韓国の財閥が衰退した一方で、事業を拡大した在日系のロッテに対し、韓国人に複雑な思いがあるのは事実だ」と打ち明ける。

 ◇政治利用の声も










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