ようこそ ゲスト様

qBiz 西日本新聞経済電子版

サラリーマン道場

一覧ページへ

【プレゼンテーション入門】(4) 徹底した準備が「あがらない」秘けつ

2016年10月15日 03時00分 更新

記者:吉田素文氏


  • 吉田素文(よしだ・もとふみ)グロービス経営大学院教員
     立教大学大学院文学研究科教育学専攻修士課程修了。ロンドン・ビジネススクールSEP(Senior Executive Program)修了。大手私鉄会社を経て現職。ケースメソッド等インタラクティブなティーチング方法論が専門で、企業研修の講師も務める。共著書に『MBAクリティカル・シンキング』(ダイヤモンド社)



 サラリーマンを応援するqBiz新企画【サラリーマン道場】です。

 脚光を浴びるロボットや人工知能(AI)には決してまねできないマンパワーを、パワーアップさせましょう!

 ビジネススクール「グロービス経営大学院・福岡校」(福岡市)とタイアップ。教員たちが仕事の現場で役立つビジネススキルをご紹介します。(qBiz編集部)


■■■ 

 例えばあなたが、職場でのコミュニケーションについて問題意識を持ち、「何らかの改善が必要だ」と伝えたいとします。問題提起のためのメッセージとして、次の2つの候補を考えました。

事実が持つ説得力

 (1)職場でのコミュニケーションが悪化しており、社員のモチベーション低下の原因となっている
 (2)この半年で若手3名が退職。理由は「上司と話がかみあわない」

 さて、どちらが聴き手に「それは問題だ!」「何とかしなければ」という気持ちを起こさせるでしょうか?

 恐らく2つ目のメッセージのはずです。(1)と(2)の違いは何でしょうか?

 前者は抽象的な考えを述べているのに対して、後者は具体的な事実を使って語っています。自分の主張に説得力を持たせる上で、抽象的なことを言うよりも、事実をはっきり述べる方が説得力を持つのです。

 ●自分より知識や経験が豊かな人を説得する。
 ●まだ付き合いが浅く、関係構築ができていない顧客を説得する。
 ●自分の考えに自信を持っていて、なかなか自説を曲げない上司を説得する。

 こうした説得が難しい場面で、皆さんが一番頼りにすべきなのは「事実」や「数字」です。聞こえの良い抽象的な言葉をたくさん並べるより、ビジネスの現場に根差した「事実」をシンプルに、明確に伝える方がよほど説得力があるのです。

「話し方」次第で印象、説得力が変わる

 プレゼンの世界では、「何を話すか以上に、どのように話すかが重要」とよく言われます。

 実際、話し方ひとつで聴き手の受け取る印象、話の説得力は大きく変わります。

 まっすぐどっしりと立ち、大きな声で話す。
 両手をダイナミックに使って強調する。
 笑顔で聴き手の目をしっかり見て話す。


 こうした基本を押さえ、訓練をすることはとても大事なことです。

 ただ、問題は、実際のプレゼンになると、頭でわかっていても、なかなかできないということです。

 次に何を言うんだっけ?と考えてしまい、言葉に詰まってしまう。いろいろ説明をしているうちに、どこをしゃべっているのか分からなくなり、焦って大事なことを言い忘れてしまう。

 そうなると、体を揺らしたり腕を組んだりといった悪い癖が出てくる。聴き手と目を合わせるどころではなくなってしまう。結果、一番言いたいことを言う前に、時間切れ、などが良く見かける“症状”です。

 こうした悲惨な状態を避けるには、テクニック以上に徹底した準備が重要なのです。

 言うべきことを絞り込み、大事なことだけを自信を持って伝えられるよう、頭の中をクリアにしておく。

 補足説明が不要な、一目で分かる資料をつくり、大事なメッセージは資料にしっかりと書いておく。そして、時間に余裕を持っておく。こうした準備をしておけば、プレゼンの現場で考えることが減り、焦ることがなくなります。徹底した準備こそが、プレゼンで「あがらない」秘けつなのです。

「うまく」は不要。「熱意」を持って話す

 「どのように話すか」は大事ではあるものの、必ずしも「うまく話す」ことを目指す必要はありません。

 皆さんが「感動を覚えたスピーチ」を思い出してみてください。それらは必ずしも、うまいプレゼンではなく、その人ならではの個性が感じられ、何かを伝えたい、分かってほしいという思いがダイレクトに伝わってくるものではなかったでしょうか。

 特に、若い人が行うプレゼンは、うまいプレゼンよりも、真剣に、一所懸命に話す姿が、聴き手に好感を与えるものです。うまくしゃべろうと考えるのではなく、熱意を持って話す。そう考えると、プレゼン時に緊張することはなくなるはずです。












コラム 寄稿コラムの最新記事



そもそもqbizとは?
グローバル(韓国)人材採用イベント開催!

Recommend

ランキング

Recommend

特集 最新記事

コラム 最新記事