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【ロジカル・シンキング入門】(3) そのアドバイス、具体的じゃないと伝わらない!

2016年11月02日 03時00分 更新

記者:岩越祥晃氏


  • 岩越祥晃(いわこし・よしあき)グロービス経営大学院教員、グロービス・マネジメント・スクール教員
     同志社大学法学部政治学科卒業。関西学院大学大学院経営戦略研究科修了。エンタテインメント関連企業でプロモーションプランの企画立案、販売管理システムの導入・スタッフの派遣等の法人向けソリューション営業、情報誌の編集等に従事した後、グロービスに入社。教材開発や講師とのリレーション、クラスの品質管理等も担当する。



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分かった「つもり」、伝えた「つもり」

 Aさんは、ある旅行代理店で国内ツアーを企画する部署で働いています。最近、自分が企画した商品の売り上げがどれも芳しくない。そんな中、飲み会で同じ部署のB先輩と隣になりました。


 Aさん:最近、企画がことごとく外れてしまって…。ついに最少人数を割る企画を出してしまって、ツアーが中止になってしまったんです。

 B先輩:まぁ、そう落ち込むなって。悩んでいるだけでは、良い企画は生まれないぞ。行動あるのみだ。ツアー企画の極意を教えてやろうか。

 Aさん:はいっ、先輩!ぜひ、お願いします!

 B先輩:ポイントは色々あるが、まずは徹底的にお客さんの立場に立って考えることだ。あと、自分の頭に頼り過ぎないこと。部門間のシナジーを効かせることを常に意識するんだ。つまり、他部門の人をどんどん巻き込んでいくことが良い企画につながるってことだ。そして、これが一番のポイントだが、お前の意気込みがツアー名やパンフレットににじみ出ることが必要なんだよ。自分の想いを企画全体に浸透させるっていう感じかな。そういう感覚を磨くことに心血を注ぐことが大事なんだ。

 Aさん:なるほど。ありがとうございます!早速、明日から実践してみます!!


 「さすが売り上げナンバーワンを誇るB先輩。良いアドバイスをもらったなぁ」とほろ酔い気分も手伝って、意気揚々と帰路につくAさん。一方、Bさんも「今日は、われながら良いアドバイスができた。きっとAのやつ、今頃『B先輩はやっぱりいいこと言うなぁ』と思っているだろうな」と、こちらも良い気分。

 さて、Aさんは、明日から良い企画が立てられるようになるのでしょうか?果たして、明日から行動が変化するのでしょうか?

曖昧な言葉は、行動を生み出さない

 もし皆さんが、Aさんの行動を変えるためにB先輩のアドバイスに“ツッコミ”を入れるとすれば、どこに入れますか?

 「お客さんの立場に立って」、「徹底的に考える」、「部門間のシナジーを効かせる」「にじみ出るような」「全体に浸透させる」「感覚を磨く」などなど。一体、これらの言葉は何を意味しているのでしょうか。具体的に何をすれば良いのでしょうか。抽象的で、まったく分かりません。

 恐らくB先輩は、これらの言葉の意味するところのイメージが頭の中に浮かんでいるのでしょう。

 また、Aさんもなんとなくはイメージできているからこそ、良いアドバイスをもらったという気持ちになっているのだと思います。

 しかし、いざ行動するとなると、何をどうしたらよいのかわからず、行動は何も変わらないでしょう。

 今日から、皆さんに意識していただきたいことは、理解したつもり、伝えたつもりでは、成果につながる行動は生まれないということです。

 曖昧な言葉を聞いたら、どういう意味なのかを質問する。言葉の意味合いを具体的に考える。逆に、自分が曖昧な言葉を使ったら、それを説明する事例を続けて伝える。こうした小さな努力が、コミュニケーション力の向上につながり、成果を生み出すスキルになるのです。












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