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シェアエコノミー、福岡が大阪や名古屋より「モデル都市」に適する理由

2016年10月20日 03時00分 更新

記者:吉武和彦


  • 会員同士で子どもを預け合うサービスも「シェアリングエコノミー」として普及しつつある=千葉県

  • 「福岡市はシェアリングエコノミーのモデル都市になれる」と語る上田祐司代表理事=9月19日

  • シェアリングエコノミーの可能性について意見交換した啓発イベント=9月19日、福岡市

 車や部屋などを貸し借りする新たなビジネス「シェアリングエコノミー」。日本でも広がっているとはいえ、海外に比べると規制もあり、「まだガラパゴス状態なのが実情」(業界関係者)という。そんな中、普及の「モデル都市」として注目されるのが、福岡市だ。アジアに地の利があり、創業支援も積極的。それに加えて、街に「成長の限界」を抱えている点すら、秘めた有利な条件になり得るという。

 ■アジアと創業支援が決め手に

 福岡市・天神で開かれた啓発イベント。企業がPRブースを出展したり、ステージでトークショーを行ったり。高島宗一郎市長も登壇し「(一般住宅に観光客らを泊める)民泊は(旅館業の)反発もあるため、国のせいにしながら地方が進められる制度設計が大事だ」と提言。反発の矛先が地方に向かわないように国主導で進めることが「普及の鍵」との認識を示した。

 イベントは業界団体のシェアリングエコノミー協会(東京)が9月19日に主催した。初の地方開催の狙いは、街全体で普及に取り組む「モデル都市」を見つけ、巨大市場の東京を動かすことだ。

 事務局によると、当初、開催の候補地は「大阪や名古屋」だったが、検討の末、福岡市に決定したという。

 何が決め手になったのか。会場で上田祐司代表理事に聞くと「アジアへの地の利」と「積極的な創業支援」の二つを挙げた。

 まずアジア。国土交通省によると、博多港(福岡市)のクルーズ船の寄港回数は2015年、259回と横浜を抜いて全国最多に。中国をはじめとする東アジアからの訪日客が急増したためだ。

 「外国人客はシェアに慣れている。福岡ならインバウンド向けに需要が増える」と上田氏は読む。

 さらに、「供給」の面で注目したのが、市の創業支援だ。格安な家賃で事務所を提供するなどの政策が、サービス提供者を「生む」というのだ。

 上田氏自身もソーシャルメディア運営のベンチャー、ガイアックス(東京)の社長。協会はそんなベンチャーを中心に120社以上が加盟している。

フランスでは「シェア」は当たり前。歩道に設置してあるコミュニティーサイクルの貸自転車は市民や観光客の足になっている=2015年10月、パリ市内
多くのファンでにぎわう人気グループ「嵐」のコンサート会場=2015年12月、福岡市中央区のヤフオクドーム
2月に起業したフランス人のトマ・ポプランさん(右)と、ヤスミン・ジューディさん=福岡市<br />
イベント会場には、子供を預け合う相互支援コミュニティー「AsMama」(アズママ)の会員も。子どもを預かり一緒に遊んだ=9月19日、福岡市<br />
多くの人々が聞き入ったトークショー=9月19日、福岡市









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