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【刺さった一言・サラリーマン編】 「今、1階にいますっ」

2016年11月13日 03時00分 更新

記者:吉武和彦


  • 吉武和彦(よしたけ・かずひこ)
    1971年7月生まれ、北九州市出身。大学を卒業後、福岡市の月刊経済誌を経て、1999年9月西日本新聞社に入社。経済部、宇佐支局(大分県宇佐市)、経済部、東京報道部、北九州本社編集部から、2015年8月にqBiz編集長に。「ガラケー」を使いこなすが、今回の異動を機にスマートフォンの練習を始める。


 ■“無残”にも響いた汽笛

 以前旅行した神戸港だ。若いスーツ姿の男性が携帯電話で話しながら、こう言った。

 「うん、今、駅にいる。もうすぐ電車に乗るから」

 優しい語り口調から、通話相手は女性と思われた。その時だ。

 ボウ、ボウ、ボウ、ボオー。“無残”にも、汽笛が響いた。そう、ここは駅ではない。港である。

 男性は携帯電話を手で押さえながら走りだした。しかし、音源は、近くに停泊する大型客船である。耳をつんざくようなごう音から、逃れようもない。

 ボウ、ボウ、ボウ、ボオー。第2波が響いた。男性はよろつき、転倒しそうになりながら、そのまま遠くへ走っていった。

 仕事も恋愛も、自己保身のためについた小さなウソが、大きな災いとなってブーメランのように自分に返ってくる。そんな結末を予想させた一言だった。

男性が携帯電話を片手に平身低頭していた街頭。寒空に、サラリーマンの哀愁がにじんだ=福岡市・天神









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