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韓国も中国も福岡の「地元」と捉えるゴーン氏

記者:吉武和彦
デスクコラム

 日産の社長と最高経営責任者(CEO)を「退任する」と23日に発表したカルロス・ゴーン氏には、思い出深い言葉がある。

 それは、国境を越えた視野の大きさを示したものだ。東京で自動車業界の取材を担当していた7年前。横浜市の本社であった日産の記者会見で、ゴーン氏が語った。

 日産は福岡県に国内最大工場を置く。工場で使う部品の「地元調達率を高める」ことを、経営課題の一つに挙げたときのことだ。

 1975年に福岡に進出してきた当初のように、エンジン工場を稼働させるのかと考え、どうやって地元の調達を増やすのか通訳を介して尋ねた。

 すると、ゴーン氏は「韓国や中国の部品メーカーから」と回答。アジアの両国を、福岡の「地元」のように捉えていたのだった。

 仏ルノーから派遣されたゴーン氏。ヨーロッパから見れば、日中韓も同じアジアの「地元」のようなものなのか。国境にとらわれない視野の大きさに、脱帽した。

 当時は、円高が加速し始めたころだ。輸出には打撃で、日産は、主力の小型車「マーチ」の生産をタイの工場に移管。日本に逆輸入したことで注目された。

 その後も円高は進み、ゴーン氏は度々、韓国や中国を福岡の「地元」と捉え、輸入を増やしていくとの見解を示してきた。あるときは、3000キロ以上離れたタイまで



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