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イカの塩辛レシピは「私しか知らない」 繁盛店の絶対に譲れない一線

記者:吉武和彦
編集長インタビュー

青柳正典(あおやぎ・まさのり)社長
1958年2月生まれの59歳。福岡市出身。東福岡高校卒。青果販売やラーメン店経営を経て、20代でひらおに入り、先代社長の父を手伝う。10年前に父が他界し、2代目社長に。東京以西に天ぷら店ができたら「勉強したいので視察している」という。趣味は魚釣り

青柳社長しかレシピを知らないという「イカの塩辛」。細かく切ったユズの皮がイカの甘みとマッチする

インターネット上で書き込みのきっかけとなった「閉店」の貼り紙=福岡市・天神の「ひらお天神店」

人気の「お好み定食」(880円)。揚げたてのエビ、イカ、ブタ、白身魚、野菜3品が次々に皿に盛られていく

ひらおが「大名店」の出店を予定するビル。店は1階に入る=福岡市中央区大名2丁目

 福岡市・天神の店舗閉店の知らせに、インターネット上で惜しむ声が拡散した天ぷら専門店の「ひらお」(福岡市)。同市内などで6店舗を営む青柳正典社長は一度は「天神撤退」の4文字が頭をよぎったというが、ファンの期待に背中を押され、近隣の大名出店に踏み切った。客の心をつかむ繁盛店を育てるのに、絶対に譲れない一線とは何か、聞いた。
⇒天ぷら「ひらお」が4月にも福岡・大名に出店へ

 ■「いい」と思わないと絶対使わない

 即答したのが、「素材が全て」ということだった。どんなに上手に揚げても、天ぷらの価値は食材に大きく左右される。そのこだわりに「絶対に妥協しない」といい、品薄になった場合は、「産地を変えて無理に提供するより、欠品させた方がいい。『はいっ有給!』と休店して社員に仕事を休んでもらっている」と語った。

 一時的には損をするが、こだわりを捨てると、「そのうち会社が倒れる」という考えだ。

 白身魚は鮮度を重視して活き締めにこだわり、エビも「ひらお仕様」の特注のブラックタイガーをインドネシアで養殖。マイナス20度の瞬間冷凍で輸入しているという。

 中でも、店の「顔」と言えるのがイカの塩辛。

 店では食べ放題で、持ち帰りの販売もしている。原料のイカは天ぷら用とは別に仕入れているという。ぷりっとした食感と甘みにこだわり、小さく切ったユズの皮を混ぜ、かんきつ系の風味とマッチして人気だ。

 実は、「レシピは私しか知らない」。



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