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水俣条約8月16日発効 締結50カ国超 水銀製品、輸出入規制

記者:塩塚未

 水銀による健康被害や環境汚染の防止を目指す「水銀に関する水俣条約」が8月16日に発効することになった。同条約事務局(スイス・ジュネーブ)が18日、締結国数が発効に必要な50カ国を超えたと発表した。条約の規定により90日後に発効し、初の締約国会議が9月24〜29日にジュネーブで開催される。

 山本公一環境相は19日の閣議後記者会見で「わが国は尊い犠牲の上に貴重な経験をした。条約を通じて、水銀の怖さを世界各国に広めていければと考えている」と述べた。

 水俣条約は2013年に熊本市と熊本県水俣市で開かれた国際会議で採択された。条約の名称は「水俣病を教訓に、被害を繰り返さないため」と、日本が提案した。

 条約では、水銀を含む体温計や電池などの製造・輸出入を20年までに原則禁止。新規鉱山開発もできなくなる。大気や土壌などへの排出削減を目指すほか、適切な保管、廃棄を定めている。

 国連環境計画によると、水銀は世界で年間約3800トンの需要があり、年間1960トンが排出されている。先進国では減少しているが、途上国を中心に化学製品の製造工程や小規模金採掘などでの利用が続いている。

 日本ではピーク時の1964年には約2500トンだった使用量が、現在は9トン程度に減少。水銀環境汚染防止法などの関連法を整備した上で、昨年2月に条約を締結している。



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