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もはや「永遠のテーマ」? 西鉄貝塚線と地下鉄箱崎線、直通する日は来るか

2018年02月11日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 西鉄貝塚線の駅がデザインされたチロルチョコ。千早、香椎花園、和白、新宮は売り切れていたので近くのバス停チョコで補った。松崎は千早から少し遠い…

  • 貝塚行きの西鉄貝塚線

  • 貝塚行きの福岡市営地下鉄

 先月、ひそかに乗り物好きの耳目を引いたニュースがある。福岡市の東部を走る西鉄貝塚線(旧宮地岳線)と福岡市営地下鉄箱崎線の直通構想に関する新たな話題だ。

 福岡市が示した案はこうだ。

 両線を走ることができる6両編成の新型車両を導入。地下鉄と西鉄を一体化させた貝塚駅で、その新型車両は2両編成と4両編成に分離・連結する。2両編成が貝塚線を走ることで、2両編成に対応している西鉄の駅を改修する必要がないという。

 貝塚線と地下鉄の直通を巡る議論の歴史は古い。1971年、運輸省(当時)の都市交通審議会で地下鉄箱崎線の新設が盛り込まれた当時から、宮地岳線との直通運転を検討する必要性が明記されていた。

 それから47年――。構想は検討され続け、議論は採算性や運行形態をめぐって一進一退を繰り返してきた。

 福岡市政を担当していた4、5年前も、関係者の間では「まだやっとるとか」「もはや『できん』理由を探しよる状態」などとささやかれていた。そして昨年1月には、唯一黒字化が見込まれる直通化案案が、「かえって利便性の面では悪くなる」との試算が示された。

 そんな中、今回出てきた新型車両案。驚きにまかせて、始めたばかりのツイッターでつぶやいたところ、フォロワーが極めて少ないにも関わらず意外に多くリツイートされた。やっぱり、直通化への関心は、今なお高いのだろう。

 議論の盛り上がりは、香椎副都心の整備、アイランドシティの建設といった街づくりの波と軌を一にしてきたようにも感じる。今、沿線では九州大箱崎キャンパス跡地の大規模再開発が予定。香椎の土地区画整理事業も継続している。

 話は少し跳ぶが、博多大丸がバレンタインデーに合わせて発売した西鉄とチロルチョコのコラボ商品が人気だ。パッケージに鉄道駅やバス停を採用している。

 昨年、鉄道としてデザインが作られたのは天神大牟田線だけだった。だが今年は、くしくも貝塚線が登場。担当者は「貝塚線パッケージへのお客さまの期待が大きかった」と話す。

 売場に向かったが、貝塚線10駅のうち、千早、香椎花園、和白、新宮の4駅は売り切れていた。周りでは「津古(西鉄天神大牟田線)あった!」「箱崎のバス停がない…」など、女性客が贈り物そっちのけで楽しんでいた。乗り物好きの私も、つい童心に返ってしまった。

 一時は乗降客数の下落が続いた貝塚線だが、2011年以降は上昇に転じてじわじわと増えており、新たな街づくりで地域がさらに活性化する可能性がある。とはいえ巨額の費用を必要とする事業に、慎重な判断はもちろん欠かせない。

 直通化の機運は、再び盛り上がるのだろうか。記者としてはもちろんだが、少年時代に香椎駅近くの学習塾に通ったり、香椎宮前駅近くのゲームセンターでカツアゲに遭ったりした遠い記憶がある1人の貝塚線ファンとしても、この「永遠のテーマ」に注目している。


<次ページ:地下鉄箱崎線と西鉄貝塚線の直通構想のあゆみ>

西鉄貝塚線と福岡市営地下鉄
福間慎一(ふくま・しんいち)<br />
福岡市生まれ。2001年に西日本新聞社に入社、文化部、長崎総局、本社報道センターなどで記者。16年9月からヤフーに出向、17年9月からqBiz編集長。特技は居酒屋のメニューを指1本でくるくる回すこと。
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