秒速でqBizでのシリーズ化が決まった「ガンダムを訪ねてin九州」。後に分かったことだが、編集長はファースト、Z、ZZまで見ており、その3作への思い入れが熱かったのだ。
4、5月はガンダムの重大ニュースが相次いだ。「NT」の劇場公開、「閃光のハサウェイ」「UC2」の映像化、「00」の舞台化や続編(?)。いずれも待ち遠しい。ファフナーの続編と甲乙付けがたいほど楽しみだ。NHKの「全ガンダム大投票」のガンダムソングス部門で福岡市出身の森口博子さんが1位と3位に輝いたのも、九州人にとっては朗報だった。
そんな熱いガンダムシーンとは一線を画し、ガンダムにまつわる場所や人をコツコツと訪ね、その魅力を探る当企画。今回は九州の玄関口、北九州は小倉のガンダムバーを紹介する。(三重野諭)
「サイド6」とまた遭遇「何個あっても大丈夫」
JR小倉駅南口から徒歩圏内、北九州市の繁華街にある「G BAR SIDE-6」。そういえば、前に訪ねた久留米市(福岡県)のバーも「GUNDAM na BAR SIDE-6」だった。
「サイド6と名付けたのは、ケンカさせんようにですね(笑)。スペースノイドとアースノイドの命懸けた争いに比べたら、酔っぱらった自分の感情だけで争うなんてしょうもない」
関西弁の交じるマスターの中原康文さん(49)の説明は、久留米のバーでも聞いたような理由だった。どうやら本州にもサイド6はあるらしい。ちなみに熊本市にある「G BAR SIDE-6」は中原さんが経営するガンダムバーの2号店だ。
「コロニーは数百基以上ありますから、(サイド6が)何個あっても大丈夫です。お店出すにはちょうどいい名前じゃないかな、と思いまして」。この中立コロニーをつかさどる中原さんからは、確かにケンカしづらい貫禄を感じる。
やや暗めの照明でほぼカウンターのみ。バーらしい店内。中原さんは美容師(この点も久留米のサイド6と同じ)。かつて北九州市内でダーツバーを2軒経営していたころ、ガンダムバーへの憧れを募らせ、2010年4月にオープンさせた。
「(他のガンダムバーを)ネットで見て、『コアなファンを集めたら、絶対に面白いわ』と思いました。どうしてもやりたくなったけど、最初は奥さんにダメって言われて…」。開店に向けて5年ほど、ひそかにガンダムグッズを集めた。
ガンダムバーにこだわった狙いの一つは”ガンダム接待”だ。