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「ギロッポン」より「マツロッポン」 今、福岡で一番熱い街・六本松 閑古鳥からV字回復

2017年10月13日 03時00分 更新

記者:福間慎一


  • 「六本松421」(左側)が開業し、生まれ変わった六本松

  • 3-6階にある福岡市科学館の入り口。長蛇の列が連日続いている

  • 六本松は、市民のオアシスである大濠公園に近く、天神などの都心へのアクセスも良い

 「へえ〜。六本木(ギ)じゃなくて、六本松(マツ)なんだね」
 福岡を訪れた東京の人はよく、こういう反応を示す。

 福岡市中央区六本松は今、人口150万人を突破した福岡市の中でも「最も熱い街」と言っていいだろう。東京風の俗語で言えば「ギロッポン」ならぬ「マツロッポン」だ。もともと街のシンボルだった九州大学のキャンパスは8年前に移転、景気低迷も相まって「冬の時代」が続いていたが、今年9月に再開発の核となる複合施設が誕生。転勤族の注目も高まりつつある。


年間360万人の来館目指す
 「わあ、こんなに並ぶの」。ある金曜日の午後、福岡市営地下鉄六本松駅を降りた家族連れが、驚きの声を上げていた。地上に出る階段の途中に<最後尾>と書かれたプラカードを持った係員がいたからだ。お目当ては、開業間もない福岡市科学館。「きょうはまだましな方ですよ」。係員の言葉に家族連れは「じゃあ仕方ないね」と列に加わった。

 地上には、長年親しまれた古びたキャンパスがあったかつての六本松とはまったく異なる風景が広がっている。目に飛び込んできたのは、レンガ色と白の格子柄がモダンでアカデミックなムードを醸し出す建物。九州最大級のプラネタリウムを備える科学館を核にした複合ビル「六本松421」だ。六本松4丁目2番1号という住所から名付けられたというそのビル名ひとつとっても、斬新さを感じる。

 延べ床面積約3万7000平方メートル。3階以上は低層棟(6階建て)と高層棟(13階建て)に分かれ、低層棟には科学館や九州大法科大学院が入居。高層棟には住宅型有料老人ホームがある。1、2階の商業エリアにはスーパーや飲食店、蔦屋書店の九州の旗艦店が入った。開発主体のJR九州は、科学館と商業エリアで年間計360万人程度の来館を目指す。


2度の試練を乗り越え
 「六本松」という地名は、江戸時代、福岡城の城下町に近いことを示す目印になっていた6本の松に由来するという。ちなみに東京の「六本木」という地名も、一説には6本の松の古木があったからとされており、興味深い。


地下鉄を上がると、かつての六本松からは想像も付かない風景が広がっている
六本松にあった九州大教養部。手前は別府橋通り(1969年10月撮影)
商店と人でにぎわっていた六本松の新道商店街(1975年8月撮影)
往時を振り返る「光和堂」の大島達男さん
取り壊される九大の校舎(2011年1月撮影)
魅力的な飲食店も多く残る六本松。来年以降、さらににぎわいが増すかもしれない
六本松421の東端にたたずむ「青陵乱舞の像」。学生街の記憶を今に伝える
大島さんが持っている1965(昭和40)年の六本松周辺の地図。左下の広大な九州大の用地に比べ、そのほかの部分は住宅や店舗がぎっしり並んでいる









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