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福岡市ロープウエー構想断念 高島市長「市民に理解されず」

2019年03月14日 03時00分 更新

記者:前田倫之


  • 博多港エリアとJR博多駅を結ぶロープウエーのイメージ図(福岡市提供)

 福岡市の高島宗一郎市長は13日、昨年11月の市長選で公約の目玉に掲げたJR博多駅と博多港を結ぶロープウエー構想を断念する考えを表明した。市の2019年度一般会計当初予算案に計上した検討費5千万円を削除する議員提案の修正案が同日の本会議で可決されたことを受け、高島氏は「市民にロープウエーの必要性が理解されていない」と断念理由を述べた。構想を強引に進めれば、29日告示の福岡市議選で「親高島派」に悪影響が出るとみて、判断したとみられる。

 高島氏は市議会後、記者団に審議のやり直しを求める「再議」を見送ると表明した上で、「福岡市としてもう(ロープウエー構想を)議論しない。決断は早い方がいい」と発言。市長選の公約を撤回することについては「市民が共感できないのであれば、公約だからと乱暴に進めることはしない」と語った。

 同日の市議会最終本会議では、最大会派の自民党市議団が提出した修正案に対し、立憲民主党や国民民主党で構成する野党系の市民クラブや共産党市議団なども同調。与党系の公明党市議団や自民党新福岡などは反対したが、39対20の賛成多数で可決された。福岡市で当初予算案が修正されるのは1989年度以来30年ぶりとなる。

 ロープウエー構想の想定ルートは、JR博多駅と博多港エリアを結ぶ「大博通り」上空の約2キロ。大型コンベンション施設が集積し、再整備計画も進む博多港エリアの交通混雑対策として高島市長が提起した。2017年12月に開いた政治資金パーティーでは「私の夢」と実現に意欲を示していた。

 今年1月には、学者や市職員でつくる市の研究会が、地下鉄やモノレールなど8種類の交通手段を検討した結果、整備費や輸送力、景観などから「ロープウエーが望ましい」と提言。市はロープウエーに絞って検討する方針を決め、新年度当初予算案に、採算性や事業手法などの検討費を盛り込んだ。

 これに対し、自民党市議団は当初予算案から検討費を削除し、予備費に移し替える修正案を12日の条例予算特別委員会に提案。「議会での議論が不十分でロープウエーに絞った検討は拙速」などと批判していた。

 高島市長にとって、安定した市政運営を図るために「親高島派」の拡大は必須。公約撤回に対する批判を浴びてでも、市民の反発が根強い構想が争点化されるのを回避することを優先したとみられる。










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